東証には約3,800銘柄が上場しています。その中から自分に合った銘柄を見つけるのがスクリーニング(銘柄選別)です。本記事では、無料で使えるスクリーニングツールの比較と、押し目買いに特化した条件設定5選を解説します。
スクリーニングとは、特定の条件を設定して銘柄を絞り込む作業のことです。英語のscreen(ふるいにかける)が語源で、日本語では「銘柄選別」とも呼ばれます。
東証約3,800銘柄を1つずつチャートで確認するのは現実的ではありません。スクリーニングを使えば、自分の投資スタイルに合った銘柄を効率的に見つけることができます。
特に押し目買いを狙う場合、以下の条件を満たす銘柄を探す必要があります:
この3つを同時に満たす銘柄を、手作業で探すのは膨大な時間がかかります。スクリーニングはその作業を自動化する手段です。
主要ネット証券は口座開設者向けに無料のスクリーニングツールを提供しています。
| 証券会社 | 特徴 | テクニカル条件 |
|---|---|---|
| SBI証券 | 条件数が豊富。ファンダメンタルも充実 | 移動平均線・RSI・MACD等 |
| 楽天証券(iSPEED) | スマホアプリで手軽に操作可能 | 移動平均線・ボリンジャーバンド等 |
| マネックス証券 | 銘柄スカウターが高機能 | テクニカル指標+業績スクリーニング |
証券会社のツールは汎用的で使いやすい反面、ダウ理論のトレンド判定やフィボナッチ水準といった高度なテクニカル条件は設定できないことが多いです。
株探(かぶたん)は決算速報やテーマ別銘柄に強く、業績面でのスクリーニングに適しています。みんかぶはアナリスト予想や目標株価でのスクリーニングが可能です。
いずれも無料で使える範囲が広く、ファンダメンタル面での絞り込みに重宝します。ただし、テクニカル分析に特化したスクリーニングには限界があります。
ダウ理論ナビは、東証約3,800銘柄のダウ理論ステータス(上昇トレンド・下降トレンド・レンジ)を毎日自動判定しています。さらに、フィボナッチリトレースメントの水準やエリオット波動の位置も分析しています。
「上昇トレンド中でフィボナッチ50%まで調整した銘柄」といった、押し目買いに直結する条件でスクリーニングできるのが特徴です。
押し目買い銘柄を効率的に見つけるための5つの条件設定を紹介します。
最も重要な条件です。ダウ理論で上昇トレンドと判定されている銘柄のみを対象にします。具体的には、高値と安値が切り上がっており、押し安値を割り込んでいない状態です。
下降トレンドやレンジの銘柄で押し目買いを狙うのは、トレンドに逆らう行為であり、成功率が大幅に下がります。
上昇波に対する調整がフィボナッチの38.2%〜61.8%の範囲に入っている銘柄を選びます。38.2%未満の浅い調整は「まだ下がる余地がある」、61.8%を超えた深い調整は「トレンド崩壊のリスクがある」ため、50%前後が最もバランスの良いエントリーポイントです。
25日移動平均線が上向きであることを確認します。移動平均線の傾きは中期トレンドの方向性を示しており、上向きであれば調整後に再上昇する確率が高まります。
調整中に出来高が極端に減少している銘柄は、市場の関心が薄れている可能性があります。20日平均出来高以上の銘柄を選ぶことで、流動性リスクを避けられます。
RSI(相対力指数)が30〜50の範囲にある銘柄は、「売られすぎに近いが、まだ上昇余地がある」状態です。RSIが30以下は売られすぎで反発の可能性がありますが、下降トレンドの途中である可能性も高いため注意が必要です。
スクリーニングで候補銘柄を絞り込んだ後は、以下の手順で最終判断を行います。
ステップ1: チャートを目視確認する
スクリーニング条件を満たしていても、チャートの形が不自然な銘柄(急騰後の調整、薄商い銘柄など)は除外します。
ステップ2: 業績・材料を確認する
テクニカルだけでなく、決算発表の予定や重大なニュースがないかを確認します。決算直前の銘柄はボラティリティが高くなるため、初心者は避けた方が無難です。
ステップ3: リスクリワード比を計算する
エントリー価格・損切りライン・利確目標を設定し、リスクリワード比が1:2以上になるかを確認します。
スクリーニングの本質は、3,800銘柄の中から「自分の投資ルールに合った銘柄を効率的に見つける」ことです。
| ステップ | 作業内容 | 使うツール |
|---|---|---|
| 1. 絞り込み | テクニカル条件でスクリーニング | ダウ理論ナビ / 証券会社ツール |
| 2. 精査 | チャート目視 + 業績確認 | 株探 / チャートツール |
| 3. 判断 | リスクリワード計算 → エントリー | 自分の投資ルール |
「なんとなく話題の銘柄を買う」のではなく、「条件に合った銘柄を選ぶ」へ。スクリーニングを日常に取り入れることで、投資の質は確実に上がります。