ダウ理論とは?6つの法則と押し目買いへの活用法【2026年最新・図解付き】

この記事でわかること

ダウ理論とは?

ダウ理論とは、米国の証券アナリストであったチャールズ・ダウ氏が提唱したチャート分析理論です。100年以上の歴史を持ち、テクニカル分析の土台ともいえる存在です。

ダウ理論の核心は、「トレンドが発生しているかしていないかを判断する」こと。これがすべての出発点です。

株式投資において「いつ買うか」「いつ売るか」を判断するための最も基本的なフレームワークがダウ理論です。個別銘柄の分析はもちろん、日経平均やTOPIXなどの指数分析にも活用できます。

ダウ理論の6つの法則

ダウ理論は、次の6つの法則から構成されています。まず全体像を見てみましょう。

法則① 価格はすべての 事象を織り込む 法則② トレンドは 3種類ある 法則③ トレンドには 3つのフェーズ 法則④ 平均は相互に 確認される 法則⑤ トレンドは出来高 でも確認できる 法則⑥(最重要) 転換サインが 出るまで続く 押し目買いの根拠 上昇トレンドは転換まで継続する チャート分析の土台 すべてのテクニカル分析の基礎 チャートの基本原則 トレンドの確認方法 最重要法則 → 実践への応用

図1:ダウ理論の6つの法則と全体構造

法則①:価格はすべての事象を織り込む

経済指標や金融政策といったファンダメンタルズ要因、戦争やテロ、災害なども含めて、全ての事象はチャート上の値動きに反映されているという考え方です。

これはテクニカル分析の根幹ともいえる思想です。チャート分析を重視する理由はこの考え方に基づくためです。

法則②:トレンドは3種類ある

ダウ理論では、トレンドを期間の長さによって3つに分類します。

トレンドの種類継続期間確認に使う足
長期トレンド半年〜数年間月足
中期トレンド3週間〜3ヶ月間週足
短期トレンド3週間未満日足
重要:上位のトレンドの方向に逆らわないこと。月足が上昇トレンドの中で日足の押し目を拾うのが、最も勝率の高いアプローチです。

法則③:トレンドには3つのフェーズがある

トレンドは、以下の3段階で進行します。

トレンドの3つのフェーズ(上昇トレンドの場合) 先行期 追随期 利食期 一部の先行投資家が 底値で仕込む 市場全体が追随 急激な上昇+出来高増 先行投資家が利確 上昇鈍化、高値掴み注意 出来高 狙うべきは「追随期」の初動 先行期の終わり〜追随期が最も利益が出やすい

図2:トレンドの3つのフェーズと出来高の関係

第一段階「先行期」— 一部の先行投資家が底値で買ったり、天井から売ったりして、価格に緩やかな動きが出る時期。まだ多くの投資家は気づいていません。

第二段階「追随期」— 先行期の動きに市場全体が追随して、急激な価格変動が起きる時期。ニュースなどで取り上げられ始め、出来高も急増します。最も利益が出やすい局面です。

第三段階「利食期」— 先行期にエントリーしていた投資家が利益確定を行う時期。出来高は多いものの、価格の上昇は鈍化します。この段階で新規参入すると高値掴みになるリスクがあります。

法則④:平均は相互に確認される

より高い精度でトレンドを捉えるためには、複数の銘柄で同じトレンドを確認すべきということ。株式市場の分析では特に重要で、同じセクターの複数銘柄が上昇トレンドを示している場合、そのセクター全体のトレンドとして信頼性が高まります。

法則⑤:トレンドは出来高でも確認できる

一般的に株式では出来高を確認することができ、市場の活性度合いや銘柄ごとの人気度を判断する指標となります。上昇トレンド中に出来高が増加していれば、トレンドの信頼性が高いと判断できます。

法則⑥:トレンドは明確な転換サインが出るまで続く

ダウ理論で最も重要な法則です。発生したトレンドは明確なトレンド転換サインが出るまで継続すると考えます。この法則が「押し目買い」の理論的根拠となります。

トレンドとは? — 上昇と下落の見分け方

上昇トレンドと下降トレンド 上昇トレンド(高値・安値の切り上げ) 安値① 安値② 安値③ 高値① 高値② 高値③ 安値も高値も右肩上がり → 買い有利 下降トレンド(高値・安値の切り下げ) 高値① 高値② 高値③ 安値① 安値② 安値③ 安値も高値も右肩下がり → 売り有利 長期:月足(半年〜数年) 中期:週足(3週〜3ヶ月) 短期:日足(3週間未満)

図3:上昇トレンドと下降トレンドの見分け方

上昇トレンド

高値と安値を切り上げているチャートが上昇トレンドです。直前の高値よりも次の高値が高く、直前の安値よりも次の安値が高い状態が連続していれば、ダウ理論上の上昇トレンドと判定されます。

下落トレンド

高値と安値を切り下げているチャートが下落トレンドです。直前の高値よりも次の高値が低く、直前の安値よりも次の安値が低い状態が連続している場合です。

押し安値と戻り高値の重要性

ダウ理論でトレンドの転換を判断する際に極めて重要なのが、押し安値戻り高値です。

トレンド転換のシグナル 上昇トレンド → 下降トレンドへの転換 押し安値ライン 押し安値 高値更新せず 押し安値を割る → 上昇トレンド終了 転換パターン 押し安値を下回ったら 上昇トレンド終了 → 下落トレンド開始 下降トレンド → 上昇トレンドへの転換 戻り高値ライン 戻り高値 安値更新せず 戻り高値を超える → 上昇開始 転換パターン 戻り高値を上回ったら 下降トレンド終了 → 上昇トレンド開始

図4:押し安値・戻り高値によるトレンド転換のシグナル

上昇トレンドの転換サイン

上昇トレンド中に直前の押し安値を下回った場合、上昇トレンドは終了と見なされます。同時に高値も切り下がっている場合は、下落トレンド開始のシグナルです。

下落トレンドの転換サイン

下落トレンド中に直前の戻り高値を上回った場合、下落トレンドは終了と見なされます。上昇トレンドの開始と考えることができます。

エントリーに適したチャートは?

ダウ理論に基づくと、収益化しやすいのは上昇トレンドと下落トレンドのみ。持ち合い(レンジ)相場は方向が定まらないため、エントリーには適しません。

なぜ「押し目買い」が有効なのか

法則⑥「トレンドは明確な転換サインが出るまで続く」を思い出してください。上昇トレンドが確認できている銘柄は、転換サインが出るまでは上昇が続くと考えます。つまり、上昇トレンドの中で一時的に価格が下がった「押し目」で買えば、その後の上昇で利益が期待できます。

フィボナッチ・リトレースメントとの組み合わせ

ダウ理論で上昇トレンドを確認した上で、フィボナッチ・リトレースメントを使うと、押し目の水準をより具体的に判断できます。

フィボナッチ・リトレースメントで押し目を判定 0%(高値) 23.6% 38.2% 50.0% 61.8% 78.6% 100%(安値) 直近高値 押し目 第1候補 押し目 第2候補 押し目 第3候補 転換リスクあり ダウ理論ナビが毎日自動計算 全銘柄のFib 38.2%・50%・61.8%の価格を一覧で確認可能

図5:フィボナッチ・リトレースメントによる押し目候補の判定

水準押し目の深さ意味
23.6%非常に浅い強いトレンドの場合
38.2%浅い押し目押し目第1候補
50.0%標準的な押し目押し目第2候補
61.8%深い押し目押し目第3候補
78.6%非常に深いトレンド転換のリスクあり

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まとめ

項目ポイント
ダウ理論とはチャールズ・ダウが提唱したトレンド判定の基本理論
最重要法則法則⑥:トレンドは転換サインが出るまで続く
上昇トレンド高値・安値が切り上がっている状態
押し目買い上昇トレンド中の一時的な下落で買う手法
フィボナッチ38.2%〜61.8%が押し目候補の目安
活用方法ダウ理論ナビで全銘柄を毎日自動チェック
※当記事はダウ理論に基づく一般的なテクニカル分析の解説です。特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。